2017.06.19 Mon
リコ・リード・アルト木製箱‼️
以前eBayで落札したリコ・リード・アルト3番、木製の箱をご紹介します。
何年頃のものかは資料がないので分かりませんが、リコ・リードは1928年創業なのでもしかしたらその頃のものかも知れません。 奇跡的なコンディションで残っていました。 大変凝った造りで思わず見入ってしまいます。 蓋には印刷ではなくしっかりとレリーフで文字が刻まれています。 ちょっとオシャレなアンティーク小物入れと、見紛うばかりのクオリティです。 箱の四隅にも丁寧に組み継ぎが施されています。 当時の職人の情熱や意欲を感じさせてくれます。 箱にこれだけの手間を掛けているので、当然収納されているリードも優れているに違いありません。 何枚か入っていました。 リード自体の木の質が現代のものとは根本的に異なっているように感じます。「しっかり」感が半端ないです。 左側が現代のリコ・リード、木製の箱に入っていたリードの方が「木製」っぽいです。現代のものは白っぽく、比較するとまるで紙のようです。木製の方は幾分長さが短いですが(リコ・リード歴代短い場合があります)、かなり長いカットの仕上げです。こちらの方が手間が掛かりますが、リード全体が良くしなるので豊かな響き、倍音が得られます。 リード裏側の字体、ロゴも異なります。恐らく25枚中殆んどバッチリ使えたのではないでしょうか? さすがに手間が掛かり過ぎたのでしょう、いつの頃からか木製の箱をディフォルメした、紙製木目調の箱、通称「リコの茶箱」に変わりました。僕もこの箱のリコには大変お世話になりました(当たりのリードの数もまだかなり多かったです)。下の箱はリコ・ロイヤル・リードのもの、こちらのデザインも木製をイメージさせるので、ひょっとしたらリコ・ロイヤルも昔は木製の箱であったのかも知れません。 因みにこのリコ・ロイヤル・バリトン・リード、硬さが1番と珍しいのでニューヨークの楽器屋でアウトレットで買って来ました。 こちらは1980〜90年代のリコ、リコ・ロイヤルの紙箱です。品格、風格が箱のデザインからめっきり感じられなくなりました。当然のようにリードの質も低下し始めました。 この当時の箱に同封されていた”THANK YOU”と題された説明書きが僕の引き出しに残っていました。 各国の言葉で書かれており、もちろん日本語でも日頃のご愛顧に感謝の旨が書かれています。 この説明書きが入っていた頃はリコも少し改心したのか、リードのクオリティがやや持ち直したのを覚えています。